某公立中学校の生活ルールに反論してみた
先日Twitterのタイムラインでたまたまこんなツイートを見かけました。
【閲覧注意】うちの子が4月から通う新宿区立中学校の「生活ルール」
— rhwtsh (@rhwtsh) March 1, 2019
くまなく埋め込まれたクソっぷりを肴に飲み明かせるわ pic.twitter.com/I626AMbjoK
とある公立中学校で配布された生活ルールに関するプリントのようですが、
書いてある内容に驚きと苛立ちを覚えました。
私は中学から私立に通っていて、ここまで規則が厳しくなかったので、
「公立ってこんな理不尽なのか」と呆気にとられました。
自分がこの中学校の生徒でもなければ、子供が通っているわけではないので、
本来は自分と関係ない話です。
しかし、ルールに窮屈さを感じている人間の1人として当事者意識があり、
権力に対する怒りや反骨精神がメラメラと燃え上がりました。
そこで、引用ツイートの写真に載っている理不尽だと思うルールに対し、
1つ1つ反論していこうと思います。
あらかじめ補足しておきますが、
私が主張したいのは「このルールがクソだ」ということだけではありません。
「これだけ反論の余地があるルールを普通としている常識を疑え」
ということを言いたいんです。
引用ツイートのリプには「これが普通」という意見が散見され、
理不尽なルールによって制限・管理されるのが当たり前だと思っている人が多いことに驚きました。
おまえらそれでいいのかと。
もっとあるべき指導のあり方があるんじゃないかと。
理不尽なルールを認めてしまっているのは、そのルールを作っているのと同じであり、
そういう人間に限ってルールを人に押し付ける傾向があります。
自分の中だけで完結させず迷惑だから許せないのです。
ルールに対する反論
1 校内生活に関わるもの
※文面はツイートより引用。番号は引用元と対応しています。
(2)自分のクラス以外の教室へは入室しない。又、他学年の廊下にも行かない。
→他のクラスや他学年の生徒との交流を阻むことで人間関係が限定され、交友関係を広める能力が育まれない。
年齢・性別・所属に関係なく人間関係を構築する能力が社会で必要とされるため、中学生の時期から練習させるべきである。
また、クラス固有の雰囲気に馴染めない生徒が居た場合、この規則によって他のクラス・学年の生徒と交友関係を作れないため、学校生活の満足度が著しく下がると考えられる。
2 持ち物に関するもの
(1)持ち物には、自分のものだと分かるようにすべて記名する。
→記名する目的は、他人の物と区別し所有者を明らかにすることだと考えられる。
教員が所有者を特定する必要があるのは、クラス全員のノートを回収したときなど、
個別に評価したり返却したりするときのみであり、すべての物がその対象となるわけではない。よって、すべての物を対象とするのは過剰である。
誰のものか分からないものが教室に放置されるのを防ぐことも意図しているかもしれないが、その場合は名前を書いていないことではなく生徒が管理を怠っていることが問題である。
個人ロッカーなどに仕舞わないものはすべて破棄するといったルールを設け、名前を書かずとも個人で管理させるべきである。
そして名前が書いてあっても盗むヤツは盗む。
(2)上履き以外は持ち帰る。(中略)『置き勉』をしないこと。
→置き勉は効率の良い方法だと考える。なぜなら、曜日ごとに授業の教科が決まっているため、毎日すべての教材を家庭学習で利用するわけではないからである。
家で学習する教科を選択し学校でしか使わないものを学校に置いておくことで、その分の荷物の重さを軽くすることができる。
全く家で利用しないにも関わらず持ち運ぶのは無駄な労力であり、生徒側が一方的に負担を強いられる必要はない。
(7)制汗剤はシートタイプのみ可。ただし無香料とする。
→ 制汗剤の香りは人間にとって不快な香りではないため、香料を含んでいても周囲の人間を不快にさせるとは考えにくい。
また、スプレータイプや塗るタイプだとしても、水溶性のため汚れても掃除することができる。
上記の理由により、利便性の方が勝ると考える。
5 服装について
スカート丈はひざ裏のラインに合わせる
→全員が丈を揃える必要はない。丈が短く露出が多いのが破廉恥だと思うならば、スカートを履いている本人ではなく、そのような感情を抱く本人に問題がある。
ワイシャツ、ブラウスの下に着る下着は白とする。
→白いシャツに下着の色が透けることも、スカート丈と同様に見る側の感情の問題である。
色に関して言うと、女性の下着は白色よりも淡い色の方が透けにくい場合があるため、白だけに限定するのは「透けないようにする」という目的と合っていない。
(最後の方はテキトーに見えるかもしれませんが、書いている途中で気分が悪くなってきたので書くのを止めました。)
理不尽な学校のルールにどう対処すべきか
「こういったルールが嫌ならルールが緩い私立に行けばいい。」
という意見は現実的な回避策だと思います。
しかし、こういったルールが存在することを入学前に詳細に周知しているのでしょうか?
入学という行為をルールに対する同意とみなすならば、
そのルールは入学前に周知されていないと検討することすら出来ません。
事前に説明をせず「入ったらルールを守れ」「嫌なら辞めろ」と言うのは暴論であり、
そういった論理を振りかざすならば事前にルールに関する認識を合わせるべきです。
公教育の場がそんなんでいいの?
さらに、私が最も問題だと思うのは、理不尽な指導を公(おおやけ)の場で行なっていることです。
公立校は居住地によって学校を指定されます。
金銭的事情や住んでいる地域の事情で私立校に行けない人にとっては選択肢が限られてしまうため、仕方なくその公立校に通う人も居るかと思います。
そういった社会的弱者を含めた「みんなの教育機関」であるにも関わらず、
実社会(大人の社会)に見合わないルール・指導が蔓延していることは、
それが社会のスタンダードだと教えているようなものであり、
冒頭で述べたような「これが普通」という人を多数生んでしまいます。
もし子供が居たら私立に通わせるのが現実的だと思いますが、
教育としておかしいと感じたら、こうやって「おかしい」と糾弾する運動をすべきだと思いました。
組織の決まりを1人で変えていくのは難しいですが、
1人が声をあげれば10人・100人と賛同する人が現われ、
やがては組織を変えるムーブメントになるんじゃないでしょうか?