なぜこの世界は生きづらいのか?

アダルトチルドレンとして 世の中で生きることの辛さや、 思うことを綴ります。

会社の定時はなぜ存在するのか?

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学校の始業のチャイムは、午前8時や9時に決まって鳴ります。

同様に、日本のほとんどの会社には定時が定められていると思います。

 

私はしばらくの間、定時を守った結果、

時間通りに出社・退社することにさほど意味がないと思うようになりました。

(職種によって定時の必要性の違いはありますが、私の経験則から話していきます。)

 

まず初めに、イメージしやすいよう出社時に焦点を絞って理由を述べていきます。

 

 

 理由①:遅く行ったとしても、他人に迷惑を掛けるわけではないから

自分が居ないことによって他人の作業が滞ってしまう、

もしくは、打ち合わせで相手を待たせてしまうというのは迷惑な行為だと思います。

しかし、仕事の100%が相手に合わせなければいけない作業でしょうか?

 

私が定時で勤務していたとき、毎朝9時に間に合わせていました。

ところが、9時ちょうどに何か依頼が飛んでくることや、重要な会議があることは全くありませんでした。

仮に9時ちょうどに作業を依頼されたとしても、それが9時でなければならない理由が見当たりません。

「午前中にお願い」と言われたら、9時に始めようが10時に始めようが12時までに完了すれば、依頼者への迷惑にはならないと思います。

 

理由②:時間がずれることで困るのは自分だから

学校に通っていたとき、授業に遅刻して困るのは自分だったと思います。

自分が学ぶ時間・機会をロスするからです。

なので、意味も感じない授業に遅刻して注意される意味が分かりませんでした。

そのロスした時間を、後の結果(テストの点数)でカバーすればいいだけの話だからです。

 

仕事も同じで、早く出社して早く仕事を終わらせれば仕事後の時間を確保することができますし、反対に遅く出社しても工夫次第で早く終わらせることはできると思います。

 

始める時刻を合わせるのが重要なのではなく、

自分で選んだ時間に対して責任をもつことが重要なのではないでしょうか?

 

終業時刻に関しても始業時刻と同様に、

やるべき仕事をこなしていれば、何時に帰ろうがどうでもいいと思います。

 

そもそも、なぜ定時が導入されたのか?

時代は19世紀の産業革命まで遡ります。

当時のイギリスでは、10~16時間という長時間労働が一般的でした。

過酷な労働環境の改善を求めて工場法が改正された結果、10時間労働の制限が実現したそうです。

その後同じようなムーブメントがフランス・アメリカでも起き、次第に8時間労働が一般的となりました。

 

一方で日本はというと、

法律で初めて8時間労働が定められたのは1947年施行の労働基準法です。

当時は第一次・第二次産業で合わせて全就業人口の約70%を占め、

第三次産業に就いている人は僅か30%ほどでした。*1

現在では、第一次・第二次産業で合わせて約30%第三次産業が約70%なので、

構造が逆転したと言えます。

 

農業であれば日の出と日の入りに労働時間を合わせる必要がありますし、

工業であれば工場が稼動している時間に合わせて人を配置する必要があります。

 

しかし、サービス業というのは人を相手とする産業であり、

絶対的に合わせなければいけない理由もなく、

一斉に仕事をする意味もそこまで大きくないと思います。

70年前は合理的であった就業時刻も、今では非合理的に見えます。

 

結論:定時出社・退社はやめて良い。

以上のように、ミクロ・マクロの両方の視点から考えてみると、

働かなきゃいけない時刻をきちっと定め、

少しでも遅れたら「遅刻だ!」と責められるのがバカバカしく思えてきました。

今はフレックスタイム制なので、一般的な定時(9~17時半)からずらしています。

 

もちろん、カスタマーサービスのように決まった時間にお客さんに対応しなければならない仕事もあると思います。

そのような場合には、コアタイム(10:00~15:00など)を定め、その時間には相手に合わせる必要のある仕事を集中させ、コアタイム以外は複数人でカバーすれば、より柔軟に働けるのではないでしょうか。

*1:総務省統計局 2005年の国勢調査のデータより